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水合わせ中に金魚が動かないときの原因と対処法|ストレス・水質・病気の見分け方

アクアリウム

新しい金魚をお迎えしたり、水槽を移動したりする際、金魚にとって環境の変化は大きなストレスとなります。特に水合わせ中に金魚が水槽の底でじっとして動かなくなってしまうと、「死んでしまうのではないか」と不安に感じる初心者アクアリストは少なくありません。しかし、金魚が動かないのは、必ずしも危険な状態とは限らず、新しい環境に適応しようと頑張っているサインである可能性もあります。

この記事では、金魚が動かなくなる主な原因を「水質」「温度」「ストレス」「病気」の4つの視点から分解し、動かない金魚に対し冷静に、そして的確に対応するための観察ポイントと優先順位つきのチェック法を解説します。

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水合わせ中に金魚が動かない主な原因

金魚が新しい水槽に入った後、水槽の隅や底でじっとしているのは、多くの場合、急激な環境の変化に対するストレス反応です。金魚の生命維持に関わる要素である水質や水温、酸素などに異常があると、金魚は体力を消耗するのを防ぐために活動を停止します。

金魚が動かなくなる原因は主に以下の4つが考えられます。

  1. 水温の変化によるショック:金魚は体温を調整する機能を持たないため、水温が急激に変わると体温も急激に変化し、大きなダメージを受けます。水換えなどで1〜2℃以上の急変があると、ショックで動けなくなることがあります。水温合わせは水合わせの中で最も重要視されるポイントです。
  2. 水質の急変によるショック:以前の水槽と新しい水槽の水質(pH、硬度、比重など)が大きく異なると、金魚はショック症状を起こすことがあります。pHが急激に変わったことによるショックはPHショックと呼ばれ、異常に泳ぎ回ったり、エラの動きが早くなったりし、数日以内に死んでしまう可能性もあります。また、pH値だけでなく、水温や硬度など様々な要素が総合的に離れた場合にショック症状を起こすと考えられています。
  3. 環境変化による強いストレス:金魚屋やペットショップなどでの元気な状態から一転、自宅の水槽に移った直後に、新しい環境への適応のために全エネルギーを注いでいる状態です。一時的に動きが鈍くなる、隅っこでじっとしているといった行動は、このストレスに耐えているサインです。
  4. 導入前の体調不良や病気:移動によるストレスは、金魚の免疫力を低下させます。水槽に入れる前から元気がなかったり、白点病や尾ぐされ病、エラ病など、すでに病気や寄生虫に感染していたりする場合、環境変化で症状が悪化し、動かなくなることがあります。特に松かさ病は進行が非常に速く、内臓の損傷により体力が奪われ、ぼーっと動かなくなる症状が初期に見られることがあります。

ストレスや環境変化によるショックとは

金魚が動かなくなる大きな理由の一つは、環境変化に伴うショックやストレスです。

PHショックとアンモニア中毒のリスク

PHショックとは、急激に水質が変わったことによって魚がショックを起こしてしまうことです。これは、魚を購入し水槽にお迎えする際に最も起こりやすい死亡原因の一つとされています。

昔はpHが大きく異なった場合にショック症状が起こると考えられていましたが、現在では水温や硬度など様々な要素が総合的に離れた場合にショック症状を起こす、または、購入時の袋の中で排泄物によって水が汚れている状態で、pHの高い水槽に入れることで有害なアンモニアが生成されるアンモニア中毒である可能性が高い、とも考えられています。

ストレス耐性の状態

金魚は環境が変化した際に、活動量を抑えてストレスに耐え、環境に馴染もうとします。このじっと耐えている状態から約1週間が、病気になるか、環境に適応できるかの分かれ目となるとされています。

この時、飼い主が金魚を心配するあまり、水槽を叩いて刺激したり、餌を与えたりする行為は、金魚のストレスをさらに高め、適用を妨げ、突然死につながるリスクが高まるので避けるべきです。特に餌を消化するためにはエネルギーが必要となり、環境適応のためのエネルギーを割けなくなる可能性があります。

動かないのは回復への道筋

環境に慣れるまでは「暴れる」「泳ぎ回る」といった通常とは違う動き方や、「じっとして動かない」といった様子を見せることがありますが、1日から7日程度で慣れて通常の動き方になる傾向があります。

水質・温度を安定させる正しい手順

水合わせは、水温変化、水質変化、そして移動元の水に潜む病原菌や害のある生物の持ち込みといったリスクを最小限に抑えるための必須作業です。魚を導入する際は必ず水合わせを行うのが基本とされています。

水合わせの基本的な手順

初心者でも失敗が少ない、丁寧な水合わせ(点滴法やそれに準ずる方法)の流れを解説します。

  1. 水温合わせ(最も重要):金魚が入った袋やプラケースを新しい水槽に30分から1時間ほど浮かべ、水温を徐々に同じ温度にします。水温の急激な変化は金魚に大きなダメージを与えるため、最も慎重に行うべき工程です。
  2. 水質合わせ(徐々に水を馴染ませる):水温が合ったら、袋の中の水を1/3〜1/4程度捨て、捨てた分だけ水槽の水を入れます。これを約20分間待ち、さらに水槽の水を加える作業を、袋の中の水量が元の2〜4倍になるまで数回(3〜5回程度)繰り返します。点滴法を用いる場合、1秒に5〜10滴程度の水量で15〜30分程度かけて行います。
  3. 金魚だけを移動:水合わせが完了したら、金魚だけをアミで掬い、新しい水槽へ移動させます。袋の中の水は、病原菌や排泄物(アンモニア)が含まれている可能性があるため、絶対に新しい水槽に入れないようにしてください

水合わせの時間と注意点

長時間の水合わせ(1時間以上)は、アンモニア中毒のリスクを高めたり、特に冬季は水温が下がり金魚の体調を逆に崩してしまう可能性もあります。特別な理由がない限り、15分から30分程度を目安に行うと良いでしょう。

動かない時に取るべき観察と対応

金魚が動かなくなっても、まずは落ち着いて観察し、その行動が「休憩」なのか「SOSサイン」なのかを見極めることが重要です。

優先順位つきチェック法

金魚がぐったりして動かない場合、以下のステップを優先順位をつけて確認し、適切な対応を行います。

優先順位チェック内容危険なSOSサイン (要対応)
Step 1金魚の姿勢と呼吸ヒレをたたんでいる体が傾いているエラの動きが異常に速い、または苦しそう。人が近づいても全く反応しない
Step 2水温と水中の酸素水温が適温(15〜28℃)の範囲内か。水面が波立っておらず酸欠の兆候がないか。
Step 3水質の状態水質試験紙などでアンモニアや亜硝酸が検出されないか。水が白濁しているなど、腐敗の兆候がないか。
Step 4体の外観と病気の兆候体色が白っぽくくすんでいるか。体に白い点(白点病)、充血、ヒレの裂け(尾ぐされ病)がないか。お腹が異常に膨らんでいないか(松かさ病の初期症状など)。

動かない金魚への正しい対応

金魚が新しい環境に適応しようとじっとしている場合は、そっとしておく(刺激しない)ことが最も重要です。

  1. 絶対にしてはいけない対応:餌を与える
    環境に適用しようと全エネルギーを注いでいる状態なので、餌を与えると消化にエネルギーが割かれ、適応できなくなる可能性が高まります。餌を欲しがる様子を見せることがあっても、最低でも丸1日、できれば3日以上は絶食させて様子を見守りましょう。
  2. 絶対にしてはいけない対応:金魚を刺激する
    水槽を叩いたり、つついて動かそうとしたりすると、金魚はさらにストレスを感じ、体力を失ってしまいます。生きているかは、エラの動きを観察することで確認できます。
  3. 推奨される対応:浸透圧調整の負担を軽減する(塩水浴)
    環境の変化でストレスを抱えている金魚は、塩水浴(塩分濃度0.5%)によって浸透圧調整にかかる負担を減らすことができ、環境適応によりエネルギーを割けるようになるとされています。隔離容器に金魚を移し、適切な濃度で塩浴を実施することは、体力の回復を促す一つの方法です。
  4. 水温・酸素不足が原因の場合の対処
    もし水温が急変していたり、酸素不足の兆候(水面でパクパクする鼻上げなど)が見られたりする場合は、①酸素確保 → ②水温安定 → ③水質改善の優先順位で対処しましょう。エアレーションを強化する、ヒーターや冷却ファンで水温をゆっくり適温(20〜25℃が理想)に戻すなどの対応が必要です。

まとめ|金魚を安全に新しい環境へ慣らすコツ

金魚を安全に新しい環境へ慣らすための最も重要なコツは、「水合わせ」を確実に行い、その後は「そっとしておく」という忍耐観察の姿勢です。

水合わせは、水温合わせを何よりも慎重に行い、水質の変化による負担を最小限に抑えるための必須の作業です。この作業を怠ると、移動直後に白点病や尾ぐされ病などの病気が発症するリスクが高まります。

金魚がじっとしている間は、環境に適用しようと頑張っている状態なので、最低でも数日(3日〜1週間程度)は絶食し、刺激せず静かに見守ることが、金魚の命を守るための基本です。水合わせ後も、金魚が勢いよく泳ぎ回るようになるまでは、焦らず、小さな変化に気づいてあげることが大切です。日頃から定期的な水換え(週に1回、3分の1程度を目安に)や適切な餌やりを行い、ストレスフリーな環境を維持することが、金魚を健康に長生きさせるための秘訣です。

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